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9月9日の芸文に続き、"国際芸術祭 あいち2020" の一宮会場 (愛知県一宮市) に行ってきました。
はっきり言ってこの一宮会場はヤバいです♡
もう圧巻のアート作品が目白押し。
一宮駅エリア周辺を中心に、尾西エリア10会場で作品を展示。旧名古屋銀行一宮支店である "オリナス一宮"、"旧一宮市立中央看護学校"、"旧一宮市スケート場" や "尾西生涯学習センター墨会館"、そして旧毛織物工場である "のこぎり屋根工場跡" という興味深い建物内での作品展示となっています。
特に尾西エリアの "のこぎり屋根工場"、"墨会館"、旧看護学校での展示はマニアックで素晴らしかったです。
全てが興味深く、ひとつひとつのアーティストの作品に魅入ってしまい、朝一番で一宮入りをしたのですが、丸一日時間を費やしてしまいました(笑)。

その中でも今回一番観たいアーティスト「塩田千春」の作品が、尾西エリアののこぎり屋根工場内と駅エリアの看護学校内、二か所で展示されており、まず最初にその "塩田千春" の作品からご紹介していこうと思います。
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塩田 千春 (しおた ちはる)‥1972年生まれの現代美術家。現在はベルリン在住。空間に糸を張り巡らせた展示や、履き古された膨大な数の靴を使った展示など、大規模なインスタレーションで知られていて、その根底には「生きることとは何か」「存在とは何か」といった問いがあります。

のこぎり屋根工場 "のこぎり 二"  作品名「糸をたどって」
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自然光を効率よく取り入れられる "のこぎり屋根" の工場 (旧毛織物工場) に残る機械や糸巻きの芯などを一宮の毛糸と融合させた作品を展示。

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工場内に一歩足を踏み入れると、そこはもう塩田千春ワールド!

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今回の芸術祭中、一番楽しみにしていた塩田千春作品。
何年か前に豊田市美で個展を観て以来魅せられてしまった芸術家です。のこぎり屋根工場の空間に張り巡らされた赤い糸。その空間が赤に染まっている様は圧巻でした。のこぎり屋根の窓から差し込む自然光に照らされ、光によって赤い糸が微妙に変わる様も美しい。気が付いたら一時間以上も魅入っていました。

旧一宮市立中央看護専門学校内 作品名「標本室」
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もうひとつ塩田千春は "旧看護学校" 内のフロアにも作品を展示しています。
元々専門学校時代にあったガラスケース内の標本に、糸や針金、ガラスを組み合わせた芸術作品。人体標本をベースとしているため、少しおどろおどろしい感じもしますが、2017年に再発した癌との闘病の時期の死に直面した感情を描いた作品といわれています。看護学校での展示だけに現実味が滲み出る芸術品でした。

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異常化する細胞の塊でもある癌が、自らの身体、ひいては生命を崩壊させようとするのに対し、人間の精神を主る魂がどこにあるのか‥。この問いは我々がどこから来てどこに行くのか、生と死の境界はどこにあるのか、といった氏の一貫する根源的な問いに連なるものだといわれています。
非常に重いテーマです。

この2作品を観ることが出来、特に看護学校の作品には考えさせられましたが、本当に良かったと思っています。今回の国際芸術祭 (旧トリエンナーレ) は、この塩田千春の作品が一番楽しみでした。実のこというと、最初はこの2作品を観るだけでもいいかなと思っていたのですが、それ以外にも興味深い作品がかなりありました。というよりほぼ全てが圧巻の作品でした。
次回はそれらの作品を順不同ではありますが、お伝えしていきたいと思います。

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[ 国際芸術祭 あいち2020「STILL ALIVE」]
会場:一宮エリア
塩田千春作品展示会場
・のこぎり屋根工場 "のこぎり 二" 
 所在地:愛知県一宮市篭屋 4-11-3

・旧一宮市立中央看護専門学校
 所在地:愛知県一宮市松降1丁目9-21




※ 塩田千春オフィシャルサイト ☟☟



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